人はどのような理由から転職をするのでしょう。給与や勤務時間の不満から転職を決意する例は今までにも紹介してきました。要因としては主に企業からくるものですが、他にも経済や社会事情からやむなく、また自分のために転職に踏み込むケースもあります。

2008年、日本経済は大きく大きな打撃を受けました。リーマンショックによる大規模な不況により、多くの企業が倒産やリストラを余儀なくされたのです。そのため今勤めている会社の将来が不安になり、この年に転職を決意する人は急増しました。その後も社会や経済状況によって転職を決意する人の割合は揺れ動きますが、2011年以降ゆるやかに落ち着いてきます。

自分のやりたい仕事とは

さて、社会事情や景気に左右されず、毎年一定の高い割合を占める転職理由があります。それは「自分のやりたい仕事のため」。特に関心のない業界でも若いうちは勢いで仕事をこなすことができますが、身体が衰えてくると体力との勝負になります。食べていくために就職したのはいいものの、定年になるまで同じ日々が続くのだと思うと気が滅入ってしまうもの。なんとなく日々が過ぎていくより、できるうちにやりたい仕事をやりたい。社会背景とは関係なく、そのように思う人が毎年大勢いるのです。

資格取得が転職のコツ

希望する業界への転職を望む場合、資格を取得するのをおすすめします。新しい業界で活用できるものはもちろん、余裕があれば今まで気になっていた資格も目指してみましょう。仕事と勉強の両立は大変なもの。だからこそ、「やりたい仕事のため」に行動を起こすエネルギーをこのような場で活用するのです。みごと資格を手に入れても、またできなくでも、ここで勉強したことはあなたの力になります。
また気になっているからこそ、その業界のあらゆる情報を吸収していきましょう。あまり表には出てこないような話題にも、意識して触れようとするべきです。憧れの仕事に転職はしたものの、思い描いていたのと違う。むしろ前の仕事の方が良かった、なんてこともあるかもしれません。

もうひとつ留意するべき点として、「その仕事をやりたいから」で転職の目標を終わらせないことが挙げられます。夢見ていた仕事に就くことができても、本当のスタートはそこからなのです。自分はこの仕事で何を成し遂げたいのか、どうしてその仕事をやりたいのか。転職を考えている段階から、掘り下げていきましょう。